大学院に進学した同期が修了制作をする年になった。 コロナが出ていなかった学部の頃の卒業制作の頃から何回りも大きくなっている同期。未だにマスク姿は見慣れないが、この2年の変化が嬉しかった。 でもやはり、私はマスク着用で学内をまわるのは、長年慣れ親しんだ場所や画材の匂いを感じられなくて寂しいものだった。 同期が卒業するということは、早くも社会に出て2年経つということになる。大学の2年よりは内容はない割に様々な出来事が含まれた時間だった。 自分の目標はこれからどう進んでいくのか。年の初め、良きライバルであり仲間の同期や卒・修制の空間に対面してどこか目を背けようとしているようなヘラヘラと誤魔化しているようなものを自分に感じ始めている。就職を ”とりあえず”、”親の目線がどうのこうの”と空気を読んでしてしまった以上、人間の器の面でも作品制作の励みの面でも負けていられない。学内の展示でさえ優秀な賞を取ったこともない分際であろうと、院試に落ちた挙句に制作が滞ってる間に追い抜いていった者が何人いようと私は切り替えの悪い私をこれからも越えていこう。