Spring of reason

 ある就寝前、暇つぶしにとあるチャット占いに課金した。
ごくごくたまに、相談の練習も兼ねて即興のお題を質問することがある。
占いを信じている方々にとっては夢のないことを言うようだが、
占い師さんは霊視の方、カードの方、天文学、複数の術を併用して導き出す方など
それぞれに得意分野がある。
だから導き出された占い結果が同じであっても、アドバイスの内容や強調したい運勢は違い、自分のためにいただいた占い結果は他者に対してのマインドの改善やコンタクトの取り方に大いに生かせるものなので、私は運勢的な部分ではなく自分の伝え方初級編講座を受けるような感覚で、気が向いた時に占ってもらう。
生身の自分を知る者との会話やカウンセリングと違い、方向性を固めたり直接解決につながる方向の考え方共有に落ち着きすぎず、ファンタジーが多く含まれたやりとりができるのが特徴だ。
 (課金制であるため、余計な内容を書かないなどの制限の工夫をせざるおえない状況で占いを受けるため、状況や目的によって色々な利用法ができる)

 今回相談した内容は「今の活動をより活発にするためのアドバイスを頂きたい」。

初めの物言いをもう少し面白みのある言葉で相談できたらより具体性のあるものが伝わる気がするので、またいつかの機会までにそこは。
その相談内容に対してタロットカード、数秘術、未来予知などを得意とする方に占っていただいた。

「現在行っている分野を極めること、容姿を磨くこと、SNSでの積極的な交流に集中すると良さそう」
とのこと。

○容姿についてはとにかくお金をかけて、服や髪を自分の理想通りにしようとするとよい、ついでにお金以外の部分も努力していくこと。

○何らかのSNSを始めて、同じ趣味を持った人の投稿をよく読むこと。

SNSはわかる、対面での交流と別のコミュニケーション方法が発生するSNSの投稿を読み解く作業は、何割か無駄な消費を伴うが、ネットが普及しているなかでは視野の拡張に役立つものである。向いている場合は対面での商売をより強化する方向に使用できる人もいる。負担が出ない程度に眺める価値は大。新しいツールは増やす気ないけれど。
引っかかったのは容姿についてだ。特に金銭の割合的にも容姿に投資した方が良いそうで、自称内面重視のモブキャラ代表の私にこのアドバイスがくるとは、という驚きがあった。問い詰めた。

「容姿にお金を使うと、割とすぐに効果を感じそう。そしてそのお金の使い方が深めたい分野にも生きてきそう」

容姿にお金をかけると自分に不足している部分がわかるということだった。
昔からの部分に拘ってしまうところに変化を与える方法の一つということであろうか。

 ”デザイン性”について、私の制作活動には課題としてあがってくることがよくある。最近はそれを外からの評価や印象を理解する力を高めることではないかと思って
意識するようにしている。恐らく”容姿”とは他者のニーズに関心をもつことや自分との比較対象を表す言葉であるのだろう。

少し、腑に落ちた。

Intellectual curiosity

 大学院に進学した同期が修了制作をする年になった。
コロナが出ていなかった学部の頃の卒業制作の頃から何回りも大きくなっている同期。未だにマスク姿は見慣れないが、この2年の変化が嬉しかった。
でもやはり、私はマスク着用で学内をまわるのは、長年慣れ親しんだ場所や画材の匂いを感じられなくて寂しいものだった。
同期が卒業するということは、早くも社会に出て2年経つということになる。大学の2年よりは内容はない割に様々な出来事が含まれた時間だった。

 自分の目標はこれからどう進んでいくのか。年の初め、良きライバルであり仲間の同期や卒・修制の空間に対面してどこか目を背けようとしているようなヘラヘラと誤魔化しているようなものを自分に感じ始めている。就職を
”とりあえず”、”親の目線がどうのこうの”と空気を読んでしてしまった以上、人間の器の面でも作品制作の励みの面でも負けていられない。学内の展示でさえ優秀な賞を取ったこともない分際であろうと、院試に落ちた挙句に制作が滞ってる間に追い抜いていった者が何人いようと私は切り替えの悪い私をこれからも越えていこう。

How to spend the year-end and New Year holidays -tea and frozen yokan-

 休暇が続いているので来年以降の制作の計画についていつもより掘り下げてみている。休暇や空き時間はあるものの、リズムを整えることが時間をキープすることよりも難しい課題だと感じる。アウトプットの作業をより幅広く行うためにも、このゆったりした時間は貴重な手探り期間である。

 先日は久しぶりに映画館に行き、「偶然と想像」を観た。
”魔法(よりもっと不確か)”、”扉は開けたままで”、”もう一度”の短編のオムニバスだったが、自分の身に起きるとは思ってもいない珍事にどれだけ懸命に向き合って生きられるかで毎日楽しめる数は変わってくるなと気付かせてくれる映画だった。
無意識に経験則に頼ったり、長く続けてきた考え方を盾に物事を片付けて忘れてしまうことの方が多いものだが、目の前で今現在起こっている現象を全ての事柄をこれまで感じたことのある感覚や出来事と同等に捉えてこなしてしまうのは味気ない作業だなと思う。
破壊的な変化を自分らしく受け止めて楽しめたらどんなに面白いか。

 年明け早々環境も変わりまた制作ができないだの右脳が死んでいるだの悩むことにはなるだろうが、リズムを掴み、その中でたくさんの珍事と面白い空間を生んでいきたいものだ。

 

Inhabitant Culture Festival

11.18 Thu – 11.21 Sun

区民向けの作品展に参加しました。

2021.11.18-2021.11.21

公共施設内での制作物の設営は、区指定の施設の運営方法や、その場に集う街の人々の層等、様々な視点を加味して行われます。

サークル活動(=趣味)として、コミュニティの一環として美術を扱うことで”広く浅くアートを楽しむ”ことが可能になりました。発表の在り方を考えさせられるよい機会に恵まれました。